ちはるの自由帳

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日本百名山・富士山登山レポート

どうもこんにちは、ちはるです。

年明け1発目の登山記事。
今回は、お正月にふさわしく(?)、昨年8月に登った富士山について書いていきたいと思います!

人生初の富士山登山、いくぞ!笑

(過去の百名山登山レポートはコチラ)

0.富士山とは

標高3,776メートル、言わずと知れた日本一、標高の高い山。

日本に住んでいて、山梨県と静岡県に跨るこの活火山を好まないと言う人はいないんじゃないでしょうか(※あくまで偏見)

4つの登山ルートが用意されていて、令和元年における開山期間中の登山者数は、約23万6千人にものぼります。*1

日本のシンボル的存在にして、圧倒的人気を誇る山、それが富士山です。

 

1.須走ルート:5合目~新6合目

今回は、4つある登山ルートの中のひとつ、須走ルートから富士山山頂を目指しました。

登山の工程としては、まず本八合目まで登り、山頂直下の山小屋で一泊。
そして翌日、山頂へ登ってから一気に下山するという、一泊二日のスケジュールとなっています。

須走ルートの開始地点は、富士山五合目となる須走口になります。

富士山須走口の様子

富士山須走口。

麓から登山口までの道のりはマイカー規制がしかれていて、専用の登山バスに乗ってのアクセスになります。

須走口の様子

須走口の様子。

この須走口にはトイレのほか、2件の売店とベンチのほか、臨時案内所がありました。
本格的に登山道が始まるまでの短い間ではありますが、このように道も整備されています。

須走口の標高

須走口の標高。

富士山五合目となる須走口の標高は約,2000メートル。
ここから登山開始です。

ちなみに、入山料として、富士山保全協力金を一人1,000円払う必要があります。
この協力金、調べるとあくまで寄付であり、任意とのことなのですが、その割に払わなければ通さないと言うオーラが凄いです。
別に払うことに文句は無いですが、それなら「寄付金・任意」というのは撤回した方が良いんじゃないかなぁ、と思いました。
普通に入山料にすれば良いじゃない(苦笑)

まあそんなことは置いておいて。
舗装された道を少し進むと、やがて古御岳神社という神社が見えてきます。

古御岳神社

古御岳神社。

この古御岳神社を過ぎると、道はいよいよ本格的な登山道となっていきます。

登山道の様子その1

登山道の様子その1。

登山道の様子その2

登山道の様子その2。

道はところどころ階段などが設けられていましたが、基本的に溶岩がゴロゴロしている状態でした。

足元一面の溶岩

足元一面の溶岩。

このブログで紹介した山にも火山が多くありましたが、こう言った種類の溶岩が多く見られる山は初めてかもしれません。

この溶岩の感じも、まさしくTHE・富士山!といった感じがします笑

周囲の様子

周囲の様子。

富士の樹海と言えば何だか不気味なものを感じる方もいるかもしれませんが、こうして登山道を歩いていると、まるでそんな事はありません。
むしろ深い緑の景色が心地よく、どことなく神秘的な雰囲気すら感じられました笑

そして少しのあいだ樹林帯を歩いていくと、やがて高い木々が姿を消し始めます。

樹林帯が途切れた地点の写真

樹林帯が途切れた。

ここからは、だんだんと荒涼とした景色の中を進んでいくようになりました。

この辺りを歩いていて面白かったのが、次の写真に写る木。

面白い木

面白い木。

枝が、見事に一側面だけ伸びていないんですねぇ。

一側面だけ枝が伸びていない木の写真

他の木々も同様に。

面白いですねぇ。
山頂から吹き下ろす風が強くて枝が育たないとか、そう言った感じなのでしょうか。

山頂方向の写真

山頂方向。

背の高い木々が途切れ視界が広がるので、目指す山頂を仰ぎ見ることが出来ます。
まだまだ先は長い……笑

岩の多い足場の写真

所々で岩がごろごろ。

だんだんと背が低くなっていく木々。
この辺りでは花もちらほらと見つけることが出来ました。

ベニバナイチヤクソウらしき植物

ベニバナイチヤクソウ?

ミヤマアキノキリンソウ

ミヤマアキノキリンソウ。

 

2.須走ルート:新6合目~本6合目

そして須走口から小休憩も含めて1時間20分ほどで、新六合目に到着到着しました。

新6合目の写真

新6合目に到着!

山小屋に掲げられる看板

標高は2,450メートル。

標高2,450メートルのここには、長田山荘という山小屋が建っています。
山荘前の広場にはテーブルとベンチが複数設けられているので、休憩にはもってこいの場所のようです。

ちなみにこの山荘、別名をしゃくなげ山荘というのだとか。
毎年七月中旬ごろ、ここから吉田ルート方面へ抜けるコノスジ中途道なかとどうでシャクナゲの群生を見ることが出来るため、そう呼ばれているそうです。

まあ、今回は須走ルートを進むので、まるで関係のない話ですが笑

ルートの写真

須走ルートをさらに進む。

ということで、小休憩を挟んだのち、再び歩き始めます。

野いちごらしき実

野いちご?

かわいい。

新六合目から本六合目までは、約40分で登ることが出来ました。
道中の様子は、これまでとあまり変わらない調子です。

本六合目に到着

本六合目に到着!

標高2,700メートル。
この辺りに来ると、もう背の高い木は見当たりません。

この本六合目には、瀬戸館という山小屋が建っています。
小屋の前には、ここもベンチと机が設置されていたので、ここで昼食をとりました。

本六合目からの景色

本六合目からの景色。

山頂方向の眺め

山頂方向の眺め。

ちょっと近づいてきたような気がします。
が、ここから山頂までは更に1,000メートル以上あるという……笑
高い。高いぞ、富士山……!

ヤマホタルブクロ

ヤマホタルブクロ。

トリカブト

トリカブト。

高山の花々

高山の花々。

そして、この瀬戸館からほど近い場所にこんな物が建っていました。

廿六夜月待塔

廿六夜月待塔。

月待塔とは、特定の月齢の夜に集まり、月の出を拝む、故人を供養する等々と言ったことを行う、月待行事という民間信仰に関連したものだそうです。
廿六夜とは、にじゅうろくや(=二十六夜)と読みます。

ネットで調べてみると、「よくここに大量の鈴が供えられている」と言った事が書かれているサイトをちらほら見ました。
しかしこれは月待信仰とは特に関連がない、登山者が雰囲気で行っていることらしいです笑
僕が訪れた時は特にそう言ったことはありませんでしたが、まあ、あまり散らかさないようにしましょう……笑
なにぶん山の上ですゆえ。綺麗な自然を大切に

 

3.須走ルート:7合目~本7合目

昼食をとった後は、再び歩き始めます。

ここまで来ると周囲に景色を遮るものはなくなります。

道中の様子

道中の様子。

足元も細かな砂礫でできており、一歩足を踏み出すごとに足が少し沈む、と言った感覚の歩行になりました。

本六合目から七合目へは、約30分ほどで到着します。

山小屋を見上げた写真

山小屋の姿が。

山小屋前の写真

山小屋前の様子。

こちらの山小屋は大陽館
太陽ではなく、大陽です。

ここ七合目の標高は、3,090メートルだそうです。
ついに3,000メートルを超えました!

そして、この大陽館のある七合目から本七合目へは、約30分ほどで辿り着きます。

本七合目へ向かう道中からの景色

本七合目へ向かう道中からの景色。

本七合目

本七合目に到着!

新とか本とか、いろいろ多いですね笑

本七合目の標高

本七合目の標高

本七合目の標高は3,200メートル。
山頂が3,776メートルですから、残り600メートルを切った事になります。
いよいよ山頂が近づいてきました。

この本七合目に建っている山小屋、見晴館の外観は以下のような感じです。

見晴館の外観

見晴館。

そしてこちらが本七合目からの景色。

本七合目からの景色

本七合目からの景色。

街がたいへん小さいですね。
写真右側に写る三日月のような形をした湖は、山中湖でしょうか。
また写真中央の雲が、太陽に照らされて色づいています。

ちょっと寄ってみた写真

ちょっと寄ってみた写真。

これを彩雲とは言わないかもしれませんが、何となく近しいものかな?と笑
空が全体的に曇ってしまっているのは残念ですが、綺麗なものを見ることができました。

 

4.須走ルート:8合目~本8合目

さて、いよいよ山頂直下の八合目が間近となってきました。
この日は本八合の山小屋に宿泊の予定なので、初日のゴールが近づいてきたことになります。

八合目を目指す道中の写真

八合目を目指す。

ひたすら岩&細かい砂礫の道を登ります。
重たい荷物、長時間の登りによる疲労もピークに近く……笑
写真に写っている建物は、八合目に建つ山小屋。
こうして見ると近いように思えるけど、これがなかなか遠いんだよなぁ笑

そしてひーひー言いつつ登ること40分で、八合目に到着しました。

江戸屋の写真

江戸屋。

こちらの山小屋は江戸屋(下江戸屋)。
この山小屋には、天皇陛下が御宿泊されたこともあるようです。

江戸屋の看板

天皇陛下も御宿泊に。

八合目までやって来たら、もう本八合目はすぐそこ!
体に鞭を打って進みます笑

本八合目への道

本八合目に向けてラストスパート。

本八合目へ向かう道中、こんな写真も撮れました。

地上にかかる富士山の影

地上にかかる富士山の影。

富士山の影が、はっきりと地上と雲に映し出されています。
この日は登山の開始時間が遅かったため、写真を撮った時点で時刻は18時近くなっていました。
陽もだいぶ傾いていたからこそ、撮れた一枚なのかもしれません。

素晴らしい風景に元気をもらいつつ進むこと約25分。
ついに、この日のゴール地点である本八合目に到着しました!

やったー!

本八合目の写真

本八合目に到着!

この本八合目には数件の山小屋が建っていて、この日泊まったのは 胸突江戸屋(上江戸屋)です。

胸突江戸屋

胸突江戸屋。

疲労でピントが合っていない……笑

ということで、富士山登山初日の道程はここまで。
山小屋で一晩過ごし、翌日はいよいよ富士山山頂に登ります!

 

5.そして翌日・・・

一日目は山小屋に入った後、夕食を摂ってすぐにバタンキュー。
そしてその夜中に、それは起こってしまったのです。

時刻はまだ陽が昇る前、夜中の四時前頃だったでしょうか。
山頂から御来光を見るぞー!と息巻いていたのですが、起きてみると小屋の様子が何やらおかしい……。
何事ぞ……?と思いつつ小屋の広間に出てみると、同じ目的で起きてきたと思しき他登山客たちでごった返している状態。
そして、広間にこんな声が。

「外は大荒れです!山頂には登れません!」(要約)

え゛っ!?

富士山登山、これにて

 

…………外で暴風雨が吹き荒れておりました……。
居合わせたツアーガイドさんと山小屋主人が揃って、宿泊客へ山頂アタックの中止を呼び掛けていました。
それでも行くなら止めないけど、マジで自己責任だからね……?(要約)といった感じの、ただならぬ調子。
登山で下手なことをすれば冗談抜きで死んでしまうので、もちろん制止を振り切って山頂アタックを敢行するはずもなく……。
すごすごと寝床に戻り、夜明けまで寝ました……爆笑

 

そして次に起きたのが七時頃だったでしょうか。
相変わらず雨風が酷く、山頂になど登れそうにもなかったため、カッパを着込み、ずぶ濡れになりながら下山したのでした。

 

ちなみに、この須走ルートは下山専用ルートに、砂走りという場所を通ります。
この砂走り、名前の通り一面砂礫の斜面を七合目から五合目付近までひたすら下る道になっていて、なかなか足腰にきます笑
登りもそうでしたが、足元が砂礫で出来ているので、足が沈むんですね。
滑らない雪道……、と言ったら感覚が近いかもしれません。
そんな道を、雨風に打たれまくりながら下っていきました。

砂走りの道中、奇跡的に一瞬だけ雨が止んだ隙に撮った写真がコチラ。

砂走りで撮影した写真

決死の一枚。

どれくらい過酷だったかは察してください。

 

6.おわりに

ということで、人生初富士山でした。

チクショー!

と言いつつ、自然が相手ですし、ちょっと美味しい話なので、わりと嫌いな結末じゃありません笑
もちろん、山頂に登れなかったのは残念ですけどね!
まあ富士山は逃げませんし、またそのうち、再チャレンジしたいと思います。
再チャレンジでも同じようなことになったら流石に泣きますが。
そのときは富士山が嫌いになるかもしれない笑

でも、道中は富士山ならではの景色や雰囲気も楽しめて、楽しい登山でした。
やはり大人気の山ですから、いろいろ他の山とは違う点もありますね。
次回登るときはどのルートを選択するかはわかりませんが……、その時もまた楽しめたらと思います。

ではでは、今回の記事はこの辺で。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!

 

 

 

 

*1:環境省調べ