『天気の子』の感想
どうもこんにちは、ちはるです。
先週7月19日に公開開始された、映画『天気の子』を観てきました。
感じたことなど、つらつらっと書いてみようと思います。
『天気の子』を観て(公式サイト程度の情報含む)
2016年に公開*1された映画『君の名は。』で一躍世間の注目を集める存在となった、新海誠監督による待望の最新作『天気の子』。
結論から言うと、面白い作品だったな、と。
内容としては前作から引き続き、ボーイミーツガールな物語(新海誠作品はたいがいそうだけど)。
物語の舞台は東京に絞られていて、都心住まいの人間にとっては、所々の描写がより身近に感じられる内容になっているんじゃないかと思います。
東京の街並みや、そこにいる人々の言動、路地裏の雰囲気、世知辛さ(笑)などなど、一つ一つをとっても「あーあるある」感が増しているように思います。
そういった「あるある感」を支えているのが、美しい色彩と徹底した観察、そして繊細さで成される画面作り。
新海監督の視線を通して描かれる世界の美しさは今作でも健在でした。
物語も単純明快で、非常に観やすい作品になっているように思います。
音楽は前作に続きRADWINPSが担当。
個人的には前作ほど印象に残る曲はなかったかなぁ、というところですが、それでも作品を十二分に盛り上げてくれることには変わりなし。
物語の「ココ!」というところで挿入される彼らの曲には涙腺を破壊されかけました。
RADWINPSはあまり詳しくないのだけど、彼らの音作りは凄い物なのだと素直に思えるし、音楽にこだわる新海監督の映像と音楽を融合させる手腕たるや。
すっかり新海誠作品がデート映画と化しているらしい?ですが、『君の名は。』を観て面白いと感じた人には、今作も十分オススメできるんじゃないでしょうか。
ⅩⅩⅩと言い張る物語(本編ネタバレあり)
本作は、上の方でも書いた通りボーイミーツガールな物語。
ボーイミーツガールの全てがそうという訳ではないけれど、たいがいの作品で少年少女たちは大人のいう事や社会の規範などなどといった物に屈服する。
屈服しつつも、枷に繋がれながらも、持てる限りの力でもって枷を歪めてみたり、規範の裏をかいてみたりして折衷案的に自分たちなりのハッピーエンドを掴み取る。
僕の勉強不足かもしれなけれど、多くの物語はそうなっていると思ってます。
けれど、『天気の子』において帆高と陽菜は折衷しない。
もちろん、ストーリーの途中では迷ったり、大人に負けたり、一度は大切な物を諦めたりする。
けれど、最後の最後には世界中で帆高と陽菜だけにとってのみ大切な物を選択する。
ヘーゲル風に言うところの正反合における、二人だけの「正」を押し通して世界をぶっ壊す物語が『天気の子』。
(公式PVより)
これが大概の作品だと、世界のルール(今作では狂った天気を治療するには人柱が必要というルール)に裏技のような物があって、それを発見した主人公が「皆の幸せ」という名前の最大公約数を導き出したりする。
けれどそう言った意味で今回描かれた世界のルールは非常に厳格で、世界は二人に対して「陽菜を生け贄にするか東京を生け贄にするか、二つにひとつ」と言い渡す。
で、東京を水没させる。
到底大丈夫じゃない物語だと思いました。
だって東京が海に沈んでるんだもの。
帆高と陽菜、たった二人の幸せの代償として、東京という街のあり方、もっと言えば世界のあり方を変えてしまうんだもの。
途方もない代償を払うことによってもたらされる、あまりに小さくて極めて利己的な幸福を手に入れるボーイミーツガール。
その点を受け入れられない人にとって今作はあまり面白いと言えなくなるのかもしれないけれど、思春期の少年少女が抱える、説明不能でメチャクチャで非理性的で「馬鹿なこと言ってるんじゃない!」と一喝したくなるような激情を眩しくて掛け替えのない大切な物だと感じられる人には、刺さる作品なのだと思います。
そして作中の大人である須賀さんは、物語が迎えた結末に「世界なんてさ、どうせもともと狂ってんだから」という決着の付け方をする。
恐らくあの東京に暮らす人々が、皆そうだと思う。
皆が「まあ、そう言う物なんだろう」と決着を付けざるを得なかったと思う。
そうでもないとやっていけない。
帆高も須賀さんの言葉を受けて、その言葉を受け入れかける。折衷しかける。
けれど、帆高はそれで良いのか悩む。
何故ならそれは、帆高と陽菜の罪を自然現象に肩代わりして貰う代わりに、彼らが過ごした一夏の出来事の価値を霞ませることになるから。
そう言った煩悶の末に帆高が導き出した答えが「僕たちは、大丈夫だ」という最小公倍数的選択。
「僕たちは、大丈夫だ」とは、世界にもたらされた変化、その罪を自分たちのものだと決めるということ。
世界が狂っているのではなく、自分たちが狂わせたのだと宣言するということ。
そうすることでしか、一夏の思い出も、二人の恋も愛もすべてが無意味になってしまう。
だから全然大丈夫じゃないのに、大丈夫なはずがないのに、大丈夫だと言い張る。
選択をする。
そういう並々ならぬ「青さ」が、ストレートに叩き付けられる。
その衝撃に不快感を覚える人もいれば、文字通り胸を打たれる人もいる。
『天気の子』とは、そう言う物語なのかなぁ、と。
そして僕は後者のうちの一人だったのでした。
おわりに
ということで、新海誠監督最新作『天気の子』の感想なんだか考察なんだか、よく分からない乱文でした。
何だか小難しくことを書いてしまったような気もしますが、そんなこと抜きにして面白い作品なので、ちょっとでも気になる方はぜひぜひ劇場まで足を運んでみてください!
ではでは、ここまで読んで下さりありがとうございましたー!
*1:もう3年前という衝撃
日本百名山・赤城山登山レポート
どうもこんにちは、ちはるです。
先日、日本百名山の一山、赤城山に登ってきました!
いつものごとくレポートしていきますので、どうぞご覧下さい。
(過去の百名山登山レポートはコチラ)
0.赤城山とは
赤城山は、群馬県にそびえる山で、榛名山、妙義山とならんで上毛三山の一つに数えられるそうです。
正確に言うと、赤城山という名前の山は存在せず、複数の火山の総称としてこの名前が付いています。
赤城山を構成する山々の中で最高峰となるのが黒檜山で、その標高は1,828メートルです。
1.主峰・黒檜山の頂へ
今回の登山は、県立赤城公園おのこ駐車場から、黒檜山を目指し、さらに駒ケ岳に足を延ばしてから再び駐車場に戻ってくるコースです。
おのこ駐車場はすぐ目の前に駒ケ岳・黒檜山登山口があるのですが、今回はスタート地点として、駐車場から少しだけ歩いた場所にある、黒檜山登山口を選びました。(名前がややこしい笑)
黒檜山登口から登山開始
駐車場から、まずは登山口へ。
道路は赤城山のカルデラ湖・大沼の湖畔に沿うように伸びていて、湖の景色を眺めながら歩くことができます。
青い湖面が綺麗です。
あとで知ったことですが、今この橋は損傷の修理中で渡れないそうです*1。
神社境内へは島裏の駐車場からも行けるそうですよ。
と、赤城神社を視界の端におさめつつ道を進むと、黒檜山登山口が見えてきます。
この付近にも黒檜山登山口駐車場という駐車場があります。
さあ、ここから登山開始です!
山頂まで一気に登る!
登山口から山頂までは、もうひたすら登りでした!
登山道の様子はこちら。
岩である。
もうひたすら、こんな感じの岩ゴロゴロな登りが続きました。
今回のルートで一番大変だったのが、この登山口から黒檜山山頂までの道のりでしたね。
比較的登りやすい山として紹介されているため、この日居合わせた登山客も多かったのですが、年配の方たちは結構大変そうでした。<brまあ僕も十分疲れましたが笑
斜面をガーッと登っていくと、稜線と思しき雰囲気の場所に出ます。
そこは少し視界が開けていて、大沼を見下ろすことができました。
(↑帰宅してから見返して、「え、ネットに上がってる写真見たい!(雑)」ってなったけど、そうでもない様な気もしてきた写真)
まあまだ山頂には到着していないので、相変わらず登りが続きます。
岩もゴロゴロです。
よく晴れ、だんだんと夏も近づきつつあるなか、汗だくになりつつ登り続けること約1時間。
ようやく平らな場所に出てきました!
ここまで来れば、もう間もなく山頂に到着です!
黒檜山山頂に到着
標高1,828メートル。
赤城山主峰の頂に立ちました!
そこそこ広いですし、山頂で休憩でも良かったのですが、何やら絶景ポイントなる場所があるようなので、そちらへ行ってみることに。
絶景ポイントからの眺めがコチラです。
視界を遮るものもなく、空に雲もないので、遠くまで見渡す事が出来ました。
絶景スポットと言うだけあって、いい眺めですね!
近くには、小さな祠もありました。
彼方に連なる山々と群馬の街を見下ろしつつ、ちょっと早めの昼休憩。
食事を終えてからは、駒ヶ岳に向かいます。
2.駒ヶ岳
と言う事で、黒檜山山頂の景色を堪能したあとは、駒ケ岳を経由して下山していきます。
駒ヶ岳を目指す
黒檜山山頂から駒ケ岳に向かう道は、アップダウンこそあれど、登山口~黒檜山山頂の道程に比べれば大変歩きやすい道です。
途中、黒檜大神の祀られる祠や、絶景ポイントなどもありました。
黒檜山山頂にあった絶景ポイントの反対側の方角ですが、こちらは少し雲が多めに立ち込めていました。
道中にはいろいろな花も咲いていました。
赤や白や紫など、色とりどりで綺麗です。
道は歩きやすい平らな道だったり、
木造の階段が設けられていたりなど、様々です。
そして道を進むこと、約1時間半弱。
駒ケ岳に到着しました!
標高は1,685メートル。
山頂からは大沼を見下ろせるほか、ヒメカイドウの花を見ることができました。
駒ケ岳からは、もう駐車場のある麓まで下っていくだけになります。
赤城山登山も、いよいよラストスパートです!
駒ケ岳・黒檜山登山口へ下山
駒ケ岳で小休憩後、登山道を下っていきます。
こちらの道も、かなり歩きやすい道でした。
まあ、登山口~黒檜山山頂のなかなか激しい道を登った後となると、たいがいの道は歩きやすく感じられそうですが笑
黒檜山の絶景スポットを訪れたタイミングは本当に最高だったんだな、と笑
これくらいの雲なら、全然良い天気ですけどね。
下りのルートには、鉄製の丈夫な階段が設けられている場所もありました。
そして花や景色を楽しみつつ下ること約40分ほど。
駒ケ岳・黒檜山登山口に到着しました。
所要時間、約3時間半の赤城山登山、これにて終了です!
3.おわりに
ということで、赤城山登山の様子でした。
一部なかなかハードな部分もありましたが、かなり登りやすい山だなぁ、という印象でした!
所要時間も比較的短く、アッサリとした登山となりました。
それにしても、夏の訪れももう間もなくということで、蝉の鳴き声やらが凄かったです笑
上でも書いた通りですが、この日はよく晴れた日で、登ってる間は本当に暑かった。
これからの時期は、もっと暑くなるでしょうからねぇ。
近年は、異常気象と言って差し支えのないレベルですし汗
夏もアウトドアはしたいですが、場所を選ばないと溶けてしまいそうです。
百名山登山も、すでに4山目。
なかなかのペースかなぁ、と思うのですが、まだこの25倍の山があるのも事実。
ひゃー。
まあ、百名山全ての山にチャレンジするかは正直分からないですが、チャレンジできるだけチャレンジしたいですねぇ。
と、いうことで今回のレポートは以上になります。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
アクセス
マイカー
以下に記載するのは、今回利用した、おのこ駐車場の住所です。
無料で利用することができ、駐車可能台数は100台。
周辺にトイレやお土産屋さんなどがあり、赤城山のカルデラ湖である大沼が目の前に広がるという、好立地な駐車場になっています。
電車・バス
電車バスで赤城山に訪れる場合、主に2パターン方法があるようです。
ひとつは、JR両毛線の前橋駅から、関越交通バス・赤城山方面行のバスに乗る方法*2。
もうひとつは、上毛電気鉄道の中央前橋駅から、同じく関越交通バス・赤城山方面行のバスに乗る方法です*3。
詳しくは以下の公式HPも参考にしてみてください。
名探偵ピカチュウ
どうもこんにちは、ちはるです。
今月の3日(金)、名探偵ピカチュウが日本先行という形で公開されましたね。
何かと話題になっている本作を友人と観てきたので、その感想をつらつらと。
『名探偵ピカチュウ』って?
簡単に言えば、大人気ゲーム『ポケットモンスター』に登場する超人気ポケモン・ピカチュウを中心に据えてハリウッドが実写化した映画です。
ストーリーは以下の通り。
かつてポケモンのことが大好きな少年だったティム(ジャスティス・スミス)は、ポケモンに関わる事件の捜査へ向かったきり、家に戻らなかった父親・ハリーとポケモンを、遠ざけるようになってしまった。
それから年月が経ち、大人になったティムのもとにある日、ハリーと同僚だったというヨシダ警部補(渡辺謙)から電話がかかってくる。「お父さんが事故で亡くなった―」。複雑な思いを胸に残したまま、ティムは人間とポケモンが共存する街・ライムシティへと向かう。荷物を整理するため、ハリーの部屋へと向かったティムが出会ったのは、自分にしか聞こえない人間の言葉を話す、名探偵ピカチュウ(ライアン・レイノルズ)だった。
かつてハリーの相棒だったという名探偵ピカチュウは、事故の衝撃で記憶を失っていたが、一つだけ確信をもっていることがあった……。「ハリーはまだ生きている」。ハリーは何故、姿を消したのか? ライムシティで起こる事件の謎とは? ふたりの新コンビが今、大事件に立ち向かう!(『名探偵ピカチュウ』公式HPより)
以下、ネタバレを含む感想に入りますので、ネタバレNGの方はブラウザバック推奨です。
本当にリアルで可愛いポケモンたち
舞台は人間とポケモンが美しく調和する街・ライムシティ。
調和するというくらいなのだから、街のそこかしこにポケモンがいるのだけど、その全てがリアルだった。
映画公開前から3Dモデリングされたポケモンたちの姿がいろいろ物議を醸したり醸さなかったりな本作。
僕も、バリヤードとかバリヤードとか、特にバリヤードのリアルな姿を見たときは「子どもが泣くのでは……?」と真顔になりました。
(PV↓の2分13秒あたりに動くバリヤードくんの姿が)
けれど、実際に本編を観てみるとそれは杞憂だったなぁ、と。
確かに、実写化に伴ってリ・デザインされたポケモンたちを、それ単体で、かつ静止画で見ると今でも不気味だなぁと思うけれど、それが現実世界に登場すると、思っていた以上に馴染む。
毛並みとか、肌に透けてる血管の様子とか、虹彩の模様とか、細かい部分へ目がいく度に「あ、現実に居そう」という感想が脳裏にひらめく。
質感が動物のそれ。
それくらい、現実世界の風景とマッチするリアル化がなされていました。
そして既知の動植物を原型に見ることができる他ポケモンとは一線を画したデザインのバリヤードもまた、実際に動いて主人公と交流する場面を見ると、やっぱり「居そう」なのだからすごい。
それでいて皆かわいい。
すごい(語彙力)。
ただ、エイパムに関しては何となく「ナイな……」と思ったのはここだけの話。
人とポケモンの美しい調和
言うほど人とポケモンが調和してたかなぁ?
本作で描かれているのは、人とポケモンの共生。
舞台となるライムシティにはポケモントレーナーが存在せず、人とポケモンが平等な住民としてそこに暮らしているとの話。
けれど、それはどうかなぁ、というのが僕の感想でした。
確かに、見事なグラフィックでポケモンが現実世界に溶け込んでて、交通整理をするゴーリキーとか、消火活動をするゼニガメとか、すごいリアル。
けれど、溶け込んでいるとは言っても、それはポケモン側が人間社会に溶け込んでいるという感じであって、特別に美しく調和してるって気はしなかったのが正直なところです。
原作ゲームから始まって、アニメ版ポケモンやポケスペ*1を知っている身からすると、街へのポケモンの溶け込みっぷりが言うほど想像の範疇を超えていないし、「別にトレーナーがいる世界観でも同じことでは?」と。
ロケット団とか、その他悪の組織は別として、これまでの作品だって十分に人とポケモンは互いに支えあって、尊重しあって生活している。
むしろ、今回の映画はポケモンバトルこそ一部の違法闘技場を除いて無かったものの、結局人間がポケモンを使役してるし、悪者はポケモンでアレな実験を繰り返してて……、とお約束な内容。
物語の舞台がライムシティであった理由は……???
ここに、作品のテーマの一つであるだろう「共生」に若干の違和感が。
しかも、劇中でピカチュウが怪我を負ってしまい、主人公が彼を助けようと野生のフシギダネに「助けてくれ!」と助けを求めるシーン。
あそこでヒロインが「無駄よ、人間の言葉は通じないわ!」的なことを言ってしまう。
うーん。
結局、人とポケモンは分かり合えないと言ってしまっているようなものでは…?
少なからず、サトシに対してカスミやヒカリ(古い…笑)はこんなこと言わない、と思う。
僕はあの発言、ちょっとショックでした。
現実世界でだって、人は言葉が通じなくても動植物に話しかけるじゃない。
それが生き物との接し方じゃない。
僕は飼い猫に毎日話しかけてるよ。
それを「言葉は通じない!」とか言われたら、ん~~~~~~~~~~~~~~~~~、ってなる。
確かにあの危機的状況で主人公がしていることは、無駄に見えるかもしれない。
ヒロインは超現実主義的だったのかもしれない。
ヒロインの言ってることは確かに正しい(結果的に主人公が正解だったけど)。
けど、ポケモン映画でそれを言ったらダメじゃろ~~~~~~~~~。
バリヤードに見る共生の姿
などなど、その他の点も含めて「確かに面白い映画だったけど、世間で騒ぐほど面白い作品ではない」というのが僕個人の『名探偵ピカチュウ』に対する評価だったわけですが、映画館からの帰り道、冷静に作品を振り返って思い浮かんだのは、あのバリヤードくんの笑顔でした。
(公式PVより)
というのも、ですよ。
主人公とピカチュウのコンビは事件解決の手掛かりを得るためにバリヤードのもとを訪れるわけですが、このバリヤード、一言も言葉を発しないんですよ。
アニメのように「バリバリ~!」とか言わない。
終始無言。
その代わり、彼がコミュニケーションに用いたのがパントマイムなのです。
(下のPVの1分47秒あたりでその様子をチョロっと観れます)
何を言っても訊いても無言。
ただパントマイムをしてくる。
普通、大切な用事があるのにそんな態度を取られたら、その時点で怒ったり立ち去ったり拳を飛ばしかねないと思うんですよ。
なので僕は、このバリヤードのようには振舞えないなぁ、と思うわけですけど。
今作の主人公はそうではなかった。
主人公は、バリヤードのパントマイムに対して、パントマイムで応答を試みた。
結果、バリヤードとの意思疎通に成功する。
つまり、バリヤードにとってパントマイムそれ自体が言語であることを察して、自分からバリヤードの生き方に歩み寄ったわけですよ。
ポケモンとの共生って、たぶんこういう事なんだな、と。
我々の世界でも、共生が叫ばれてるわけじゃないですか。
それは人間同士についても同じなわけで、けれどそれが難しいからこそ、世界で争いは絶えないし、環境破壊等々も起こり続けているわけじゃないですか。
我々の世界で異民族・異種族との共生が難しいのと同様に、人間とポケモンとの共生も、難しいことなんだと思うんです。
現に、このシーンでピカチュウはキレてるわけですし。
(公式PVより)
(同上)
またこのシーン、ピカチュウはバリヤードとの意思疎通に失敗しているけれど、幼い頃ポケモントレーナーに憧れていた主人公はバリヤードとの「会話」に成功しているのがまた、象徴的だな、と。
それってつまり、トレーナーでもないのに違法闘技場で咄嗟にピカチュウへ戦略の指示が出せるくらい、ポケモンへの愛情と理解があるからこそ出来た業なんだと僕は思ったわけです。
街中でポケモンと一緒に働くことも、また十分素晴らしい光景だと思います。
けれど、それは「適材適所」という言葉こそ相応しい光景なのであって、作中で言われた「美しい調和」とは何となく違う気がしたんです。
けど、主人公がそうしたように、ポケモンの在り方を理解して、人間側がポケモンに寄っていく光景が、本当の意味で「美しい調和」なんじゃないかなぁ、と思いました。
子どもが泣くとか言ってごめんよ、バリヤード。
僕は君に感動をもらった。
EDムービーで泣きそうになった
すでに書いたとおり、「確かに面白い映画だったけど、世間で騒ぐほど面白い作品ではない」というのが僕のこの作品に対する感想です。
それは本編ラストシーンが終わってから今まで、ずっと変わりません。
もちろん良い映画であることは確かですけどね。
が。
本編終了後、流れたEDムービー。
それを観た瞬間、初めて「この映画を観に来てよかった」と思えました。
何がどう良かったのか。
散々ネタバレをしておいて何ですが、「それは直接観てほしい!」と言わざるをえない。
そんな気持ちです。
僕はかなり涙腺に来ました。
隣に友人が居なければ、ホロリといっていたかもしれない……。
そして、その瞬間の感動を的確に描いた漫画を、Twitterにて掲載されていた方がいらっしゃいましたので、ご紹介させて頂きます。
探偵ピカチュウを見に行って、ラストの映像で全てを持ってかれた男の末路 pic.twitter.com/VaDJ6xNWZK
— 眼鏡バズーカ (@MEGANEbazooka) 2019年5月15日
本当にこれ(共感のすなあらし)。
眼鏡バズーカ(@MEGANEbazooka)さん、掲載を許可下さりありがとうございましたm(__)m
おわりに
さあ、こんなブログはさっさとブラウザバックして
チケットをネット予約するんだ。
そうすれば明日、早ければ今日のレイトショー後にでも、君は冒険の旅に出ているはずさ。
かけがえのないパートナーと一緒にね。
まあ、僕はSwitchも3DSも持ってないんですけどネ。
ソレハオイテオイテ。
ライアン・レイノルズピカチュウは可愛いし、コダックもいい味出してるし、コイキングが跳ねるし、渡辺謙も渋い、ポケモン愛に溢れた映画ですので、ぜひ劇場まで足を運んでみて下さい。
ではでは、ここまで読んで下さりありがとうございましたー。
*1:ポケットモンスター・スペシャル
寒波の真っ只中に箱根行ってゆで卵食べてきた話
どうもこんにちは、ちはるです。
先月、大寒波が到来して関東圏でも雪が降ったり降らなかったりした日がありましたね。
もうあれから1ヶ月近く経ってしまいましたが、大寒波がやって来ているまさにそのタイミングで箱根に行って温泉につかりつつ、茹で卵を食べてきたので、その超私的な日記記事をば投下します。
いざ箱根湯本へ
今回の箱根巡りは、電車を使ってのぶらり旅。
目的は温泉と、大涌谷でゆで卵を食べること。
この場合、小田原駅で購入できる箱根登山電車・箱根登山ケーブルカー1日乗車券(トコトコきっぷ)を使うことで、お得にぶらり旅をすることができます。
箱根湯寮
まず目指したのは小田原駅から約20分の箱根湯本駅。
そこから更に15分ほど歩いて、日帰り温泉宿の箱根湯寮に行きました!
今回は徒歩で移動しましたが、道中になかなか急な坂道もありました。
駅からは無料の送迎バスも出ているので、バスに乗ってしまったほうが楽に訪れることができます。
肝心の温泉は、緑に囲まれた良い温泉でした!
広い室内浴場のほか、露天には岩風呂や釜風呂などなどがあり、またサウナが用意されているなど数種類の温泉を楽しむ事ができます。まさに極楽。
施設内には食事処もあるので、入浴前や入浴後に腹ごしらえをすることも可能です。
鶏唐揚げ店「coco-Hakone」
箱根湯寮でゆっくり温泉に浸かったあとは昼食の時間。
箱根湯寮へ戻り、足を運んだのは駅から徒歩5分程度の場所にある鶏唐揚げ店「coco-Hakone」です。
ここで食べたのがこちら。
お店のすぐそばを流れる早川で取ってきた岩です。嘘です。
メニュー名はココ丼・箱根溶岩。見た目はまさしく溶岩ですが、正体は唐揚げ!
衣はさくさく中はジューシーで、ソースも合わさりとても美味しい唐揚げ丼でした。
大涌谷
昼食が済んだあとは、大涌谷へ向かいました。
大涌谷へは1日乗車券を使い、まず箱根湯本から箱根登山鉄道で強羅駅へ行ってから、ケーブルカーに乗り換え、早雲山駅へ。
そこから更にロープウェイで大涌谷駅を目指します。
名前が強そう。
そんなこんなで到着した大涌谷の様子がこちら。
視界が真っ白になるほどの噴煙!
大涌谷はかつて「大地獄」と呼ばれていたそうですが、そんな呼び方も頷けるスケールの景色がそこにはありました。
まるで雲のような噴煙もそうですが、緑の少ない荒涼とした山肌の様子や、あたりに漂う硫黄のにおいを直接体験すると、確かに地獄という表現が思い浮かぶこともあるかもしれません。
が、今ではそんな大涌谷も数多くの観光客で賑わい、活気づいています。
この日は寒波が訪れていたこともあり大変寒く、実際私が訪れた際もちらほら雪が降り始めるような空模様でしたが、それでもたくさんの人が訪れる言わずと知れた人気観光スポットが大涌谷なんですね。
そしてそして、正直めちゃくちゃ寒い思いをしながらも箱根までやって来た、その目的、大本命、大涌谷の黒たまごとご対面です。
黒い!温かい!美味い!
ゆで卵なんて家でも食べれるじゃん、と言ってしまえばそれまでですが、こうして食べるゆで卵は普段食べるものよりずっと美味しく感じるから摩訶不思議ですね。
卵を買ったときに味付けようの塩もついてきましたが、塩を使わないまま食べても十分な美味しさでした。
ちなみのこの黒いゆで卵、1個食べると7年寿命が延びると言われているらしいです。僕は21年ほど寿命を延ばしてきました。
天山湯治郷
大涌谷でゆで卵を食べた後、行きと同じ経路で箱根湯本まで戻り、もう一軒、温泉に入ってきました。
そこが天山湯治郷です。
こちらの施設には日帰り温泉が「ひがな湯治 天山」と「かよい湯治 一休」の2種類あるようで、今回は「天山」のほうを利用しました。
(写真は一休ですが……)
到着した頃には日が沈んでいたため写真におさめることは出来ませんでしたが、まず建物の外観が淡い照明に照らされて、その時点でとても趣のある場所でした。
肝心の施設内に入ってみると、びっくり仰天。木目が目を引くTHE・日本家屋といった印象のお洒落な内装でした。
「ここは千と千尋の神隠しの宿か……?」と言うのが第一印象。それくらい、他所で見ることはなかなかできない情緒ある雰囲気の場所です。
残念ながら館内撮影禁止でしたので……、ぜひ箱根に行った際には立ち寄ってみて下さい!僕もまた行きたい!
肝心の温泉はすこし温度が高めで、岩風呂がメインでした。
一日歩き回った疲れを癒やすにはとても良い環境。冬の冷たいけれど澄んだ空気を感じながら熱い湯に浸かる。施設の雰囲気もあいまって、とても贅沢な時間を過ごすことが出来ます。
こちらの施設には箱根湯本駅から運賃100円の送迎バスが出ています。
駐車場もあり自家用車で来ることも可能ですが、私が訪れた際は駐車場の入場待機列が長く伸びていたので、注意が必要です。
また帰りの送迎バスはちょっと早めの時間にはなくなってしまっていたので、そこも注意が必要です。
とはいえ箱根湯本駅まで徒歩で20分ほどでしたので、それが苦にならない方はゆっくりと過ごせます。
おわりに
ということで、箱根日帰り旅行の日記記事でした。
やっぱり温泉はいいですね。ゆで卵も最高。
またそのうち、のんびりと温泉に浸かりたいものです。
とはいえ、大寒波はさすがに寒すぎたので、程よい時期に行こうと思います笑
ではでは、ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
はじめに
こんにちは、初めまして、ちはるです!
当ブログは、管理人が日々気になったことや体験したことを気が向くまま記事にしていくブログになります。
記事の内容は趣味の読書やものづくりについてだったり、時々チャレンジする写真やトレッキングで訪れた場所についてがメインになるかなぁ、と思っています。
が、それもこれも全て気分次第!
ブログの『ちはるの自由帳』というタイトル通り、好き勝手に書いていきます。
そんなのんべんだらりとしたブログですので、皆さんにもなんとなーく読んで頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します!
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